孤独の中でしか聞こえない声
孤独の中でしか聞こえない声
「大衆の中の孤独」は、周囲に人がいても、自分だけが取り残されているように感じる孤独だ。それに対してここで語りたいのは、もっと根源的な「自己としての孤独」である。
誰かと一緒にいるかどうかではなく、自分という存在そのものが、最後には自分自身と向き合うしかないという孤独。
人との関係では、相手に合わせることもできる。言葉を選ぶこともできる。本心を隠すこともできる。そして、自分自身にさえ「仕方がない」と言い聞かせることができる。
しかし、自己としての孤独には、その逃げ道がない。
そこで初めて、
「自分は、本当は何を望んでいるのか」
「何を恐れているのか」
「何をごまかしているのか」
という問いから逃れられなくなる。
孤独とは、人がいないことではない。自分以外の誰にも、自分自身を委ねることのできない場所である。
「孤独=寂しさ」という一般的な意味から、「孤独=自己との対峙」へ。この反転こそが、孤独という言葉の本当の意味なのかもしれない。
孤独の中でしか聞こえない声がある。
その声に耳を澄ませることで、私たちはようやく「本当の自分」と向き合えるのだと思う。
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